推薦図書

2010年4月15日 (木)

村上良三客員教授の推薦図書

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推薦図書:A.G.ラフリー/ラム.チャラン(齊藤聖美訳)「ゲームの変革者」2009.5
日本経済新聞出版社

【村上良三客員教授の推薦の言葉】

 本書のサブタイトル、“イノベーションで収益を伸ばす”に示されているよう
に、閉塞気味の今日の世界経済において“如何にして切り開いたらよいか”、“何を

どのように変えれば良いか”問いかけているのが本書である。私はサービス産業の担

い手として挑戦者しようとしている本学の院生たちに是非ともこの一冊を捧げたい!




 読み終えた院生からのレポート

  張 芳茵(ハリウッド大学院大学 第一期卒業生)
 イノベーションという言葉の意味は『大辞泉』では:「①新機軸、革新。②新製品

の開発、新生産方式の導入、新市場の開拓、新原料・新資源の開発、新組織の形成な

どによって、経済発展や景気循環がもたらされるとする概念。」と解釈している。

 「ゲームの変革者」はイノベーションで新市場を創出して主導権を握るためのまっ

たく新しい経営手法の事である。自分にとって将来美容学校を開設して経営する際に

はとても良い啓発となる。

 本書では、イノベーションのリーダー企業というP&Gの驚くべきイノベーション経

営を紹介し、実践を促す本である。

 イノベーションは一人の研究者が寝食忘れて研究し、ある日突然世界を大発明を生

み出すというイメージがあるが、イノベーションを可能にするのは一人の天才ではな

くて、人と人が協力して初めて生まれるものである。「イノベーションは団体競技
だ。」ということが分かった。「イノベーションを主軸に据えた組織作り、環境作り

ができて、組織の仕組みすべてがイノベーションに対応して始めて可能となるもので

ある」とA・G・ラフリーとラム・チャラン二人の著者が言った。

 本書の色々な素晴らしい事を書かれた中に、一番興味深かったのは「ブレインス
トーミングのルール」だった。今後、自分が事業を興す時にすぐ使えるルールだと思

う。

 1 進行役(フャシリテータ―)を用意する。

 アイデアの交換が自由にできない恐れがあるので、進行役は内部の人間ではなくて

社外の人にする。

 2 準備する。

 議題が良く理解される事。テーマは具体的でなくはならない。

 3 肩の力を抜く

 アイデアを生み出すために、緊張感を緩和する、ちょうっとしたゲームをしても良

い。

 4 リーダーは従う

 リーダーは参加のしたかに注意すべきだ。議論を打ち切らないように。何でも最初

から割って入ろうとしないように。人のアイデアを引き出すように。質問をするよう

に。

 5 誰もが貢献するようにさせる

 6 アイデアを記録しておく

 7 先を考える

 プレスト自体が目的ではない。会議が終わる時には、出てきたヒントに磨きをかけ

るために、次にどうすれば良いかが分かっていなくてはならない。

 8 小道具を使う

 9 一歩外に踏み出す

 10 ルールに従う

以上のルールを今後自分の仕事の中で使ってみたいと思っている。

イノベーションで新市場を創出して新しい経営手法で事業を展開したいと思ってい
る。

張 芳茵

2009年12月16日 (水)

山口裕司教授の推薦図書

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    山口 裕司教授                              

【専門分野 : ホスピタリティ経営】

「エンジンのない車」が変える世界-EV(電気自動車)の経営戦略を探る-    大久保 隆弘 著                       日本経済新聞出版社 09-10月発行 ¥1,680 ISBN078-4-532-449067-6 

VW社とスズキ社と合併してトヨタ社を凌駕して世界第一位となった。世の中はEVでもちきりでCO2は悪者となっている。EVには電池の開発が問題点となる。このエンジンのないクルマの開発の背景や各社の取組み、市場競争の行方、そしてEVが社会に与える影響について著者は簡潔にまとめている。電池の開発については日本はリードしているが欧米の自動車メーカーも安閑とはしていない。欧米自動車メーカーと中国韓国台湾電池メーカー、日本自動車メーカーと日本電池メーカーとゆう構想は早くも破れそうになってきた。EV電池に欠かせないリチウム資源の問題もある。興味津々の本でもある。著者は早大卒、慶応大学院に学び現在立大教授である。

「プリンセス・トヨトミ」-5月末日木曜日、大阪全停止-        万城目 学 著                          文芸春秋社 09-4月発行 ¥1,571 ISBN978-4-16-327880-3

現在民主党主導でいわゆる「事業仕分け」が行われているが、われわれの税金を使って官庁は中央も地方もいっぱい無駄使いや不正をしている。日本は立法・行政・司法と一応三権分立となっているが、権力をもって監査できるのは「会計検査院」だけである。別冊文芸春秋で一年間連載され、直木賞候補作ともなった本著はこの会計検査院の内情をくまなく描いている。京大卒で「鴨川ホルモン」で新人賞を獲得した万城目氏の筆力のすさまじさにはまさに脱帽である。会計検査院を正しく理解するまたとないチャンスである。

2009年10月15日 (木)

山口祐司教授の推薦図書

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山口祐司教授

【専門分野 : ホスピタリティ経営】                                                                                                                                

「グリーン・ニューディール」-グリーンカラー・ジョブが環境と経済を救うー

東洋経済新報社 09・7月発行 ¥2,100 /ISBN978-4-492-31400-5        

 ノーベル平和賞で話題のオバマ大統領は、グリーン・ニューディールを主張して当選したことは有名であるが、10月11日のNHKスペシャル(夜9時からの一時間番組)でも明らかなように原子力発電に依存することは極めて危険である。地下資源(化石燃料)に頼った産業構造は250年にわたって政治構造もゆがめてきた。太陽熱と光、風力、スマート・グリッド(高圧送電)による双方向性など、新技術は地上エネルギーの効率化をこの10年の間に著しく進歩させ、環境や温暖化にも役立つことが実証されつつある。日本の第一人者である環境エネルギー政策研究所長の飯田哲也博士も予測しているように、自然エネルギーへの投資額は2020年には二百五十兆円に拡大し世界の自動車産業も凌駕すると言っている。この著者であるヴァン・ジョーンズ「グリーン・フォー・オール」会長は、「タイム」誌の「2009年もっとも影響力のある100人」にも選ばれているが、グリーンカラー・エコノミーがこの世界不況も救うこととなることが証明される貴重な図書と言える。

「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか」

-画期的な新製品が惨敗する理由- 

ダイヤモンド社 09年7月発行 ¥2,520 /ISBN978-4-478-00926-0  

 液晶文字を技術化したのは日本の三洋とシャープであるが、現在大量事業化しているのは韓国と台湾である。著者の妹尾堅一郎東大教授は知的資産経営が専門分野であるが、近年の日本の産業競争力が急速に衰えていること警告を発している。インテル社やアップル社は「勝ち組」ともいえるが、日本企業が得意であった、研究、開発、生産、販売、まですべて自前で行う「垂直統合型・事前主義」といったモデルはもはや通用しない。新しいイノベーションモデルは「技術の研究開発段階における協業」と「製品の製造普及段階における分業」を組み合わせて事業の立ち上がりを早めることがポイントであると述べている。一読に値すると書である。 

2009年9月 3日 (木)

横田 敏一教授の推薦図書

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作 家、塩野七生(ななみ)氏の代表作といえば15年間に15巻を古代ローマに絞り込んだ「ローマ人の物語」だろう。最近は文庫本としても手軽に読めるのはありがたい。狼に育てられた双子の王子、ロムルスとレムスのB.C(紀元前)753年の伝説上の建国から、A.D(紀元)476年の西ローマ帝国の滅亡までを、延べ4,500ページという膨大な紙面を割いて私たちに語りかけ、私たちはたちまちのうちに「塩野ワールド」の虜になってしまう。                                                                         いわゆる学究的な歴史書とは異なり、本書は女性作家の暖かい視点と小説家の立場で、生き生きと数多くの登場人物を描いて魅力的だ。 とりわけ彼女の‘紙面上の恋人’であるユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)には、なんと2年分の2巻を割き、勇壮な将軍としてのガリア征服や、北方ゲルマン民族侵入を防ぐべく構築された、リメス・ゲルマニアを挟んでの攻防戦を、臨場感いっぱいに描きつつ、ローマ元老院議員や将軍たちの奥方を‘総なめ’にする色男ぶりを描き圧巻だ。イタリア中部のテベレ河河口の七つの丘の小さな都市国家のローマが勃興し、近隣を征し、王政から共和政、そして帝政をへてハドリアヌス帝ら五賢帝(A.D190年)の最盛期には、北はブリタニア(イギリス)北部からガリア(フランス)、ヒスパニア。ライン・ドナウ川の境界線から、パルティア攻撃をかわしながらトルコから中近東の防衛をはかり、エジプト、地中海のモロッコに至る、今日的にいえば20数ヶ国の最大版図を誇る。                                                一体どれだけの軍隊でそれらを守り、‘パクス・ロマーナ(ローマによる平和)’を築いたのか? 作者は私たちの、そんなつまらない疑問を見透かしたように語る。本物の覇権国家ローマは、わずか24万人のローマ市民権を有する軍団兵と、同数の補助兵、計約50万人でカバーしきったと言う。そして、そのマジックの答えは、敗者をも味方へ同化してゆくシーザーの流儀を後継者達皇帝が守り抜いたことによるなど、まさに「目から鱗(うろこ)」が随所にちりばめられた大著である。

2009年8月27日 (木)

山口祐司教授の推薦図書

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山口祐司教授
【専門分野:ホスピタリティ経営】

「戦略の失敗学」  東洋経済新報社 09・6月発行 ¥1,890 /ISBN978-4-492-50195-5
 最近、経営がうまくいかない企業が多いい。その原因を経済環境や政治に求める傾向が強い。ホスピタリティーマネジメントが深く関係する美容、観光、余暇、医療、健康、教育などの分野でも同じである。しかし、成功してる企業も多くある。一流企業の失敗例を多く学ぶことによって、その根本原因や経営判断の落とし穴をどう避けるか、真面目だけではだめであるとか、戦略の失敗を知ることによって自ら反省の資料ともなる。
 著者の森谷正則氏はPHP研究所から「日本はこれからも経済一流国だ」を出版しているが、そのためには、謙虚な時代認識や流れに抗しない戦略、内部の問題点など他人の失敗例をよく学ぶ必要がある。
 東大工学部で学び、日立や野村総研で活躍された森谷氏のこの小冊子は小生にとってもまさに「目から鱗」であった。
「影響力の武器、実践編」 誠信書房 09.6月発行 ¥2,100 /ISBN978-4-414-30417-6
 人の心を動かす説得の科学とか「イエス!」を引き出す秘訣などの副題が出るほど、コム二ケーションと人を動かすポイントを多く示唆してくれる得難い最近の経営学である。かっての名著であるデルカーネギーの「人を動かす」のまさに現代版である。 
 ノアーゴールドスタイン、スティーブーマーチン、ロバートーキアルデニ、3者の心理学者による共著であるが、同じ心理学者の安藤清志氏、高橋紹子氏の翻訳で「説得力のパワーアップ」が図られている。
「ホスピタリティマネジメント事典」 産業出版社 09.8月発行  ¥25,000
 早稲田大学ホスピタリティ研究所で2年がかりで翻訳した、まさにアメリカ、ヨーロッパを含む世界23カ国、218名の著者による728項目を網羅した美容ビジネスをはじめとする日本初のホスピタリティ事典である。経営戦略、マーケティング、管理会計、財務会計、人的資源管理、情報技術、施設管理、会員制、環境と安全など12編にわたっている